ベルリンで28日、政治家に地球温暖化対策を訴える若者ら約千人が赤い布を手にして、ドイツ連邦議会の建物の周りを取り囲んだ。毎週金曜日に対策を求める「未来のための金曜日」と呼ばれる運動の一環。参加者は「地球を冷やすエアコンはない」などと、思い思いの手づくりのプラカードを掲げ、「未来を盗むな」と掛け声を上げた。
何度も運動に参加しているというシェリーさん(16)は「地滑りや気温上昇など、天候がおかしくなっている。すぐに対策が必要だ」。エリックさん(23)は「我々が行動すれば政治も変わる」と語った。
ドイツでは環境問題への関心が高まり、世論調査では、環境政党「緑の党」がメルケル首相の所属する与党キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)と支持率でトップを争う。メルケル政権は温暖化対策の具体化を急いでいる。(ベルリン=野島淳)