上司と部下がお酒を酌み交わすことで、話が弾む。かつて職場の飲み会は、重要なコミュニケーション手段とされていた。だが最近は、経営者の意見も分かれているようだ。仕事にプラスかマイナスか。働き方改革も一石を投じた。
大阪市のITベンチャー、クローバーラボの社内には、酒を飲みながら社員が語り合うための「バー」がある。9月3日の夕方も、仕事を終えた社員が10人ほど集まり、好みの飲み物を手に、最近の仕事について話していた。
カウンターには、日本酒、焼酎、ウイスキーなど、さまざまな酒が並ぶ。お茶やペットボトルもある。
飲み物は全て無料で、飲み放題だ。バーは、小山力也社長(38)の発案で、2011年にできた。会社が成長するにつれ、隣の人が何をしているのかすら分からないようになっていると感じた。「アルコールの助けを借りて、衝突しながらでも言いたいことを言い合って欲しい」
参加者のひとりは「部下を連れて飲みに行っていたお金が浮いて助かる」。
医療機器メーカーのアークレイ(京都市)の社内にあるのは、その名も「論談バー」。黙々と仕事をすることが多い研究職の社員らが、活発に議論をすることを期待して設けた。
上司が同席する飲み会に参加すればするほどボーナスが増える――そんなユニークな会社もある。システム開発のネットバリュー(大阪市)だ。
参加1回につき1ポイントがも…