大分県の別府温泉や静岡県の熱海温泉で、高級ホテルをめぐる大型投資が相次いでいる。一時はすたれた温泉地が、なぜ脚光を浴びるようになったのか。
別府温泉のしにせ「杉乃井ホテル」を運営するオリックス不動産は12日、別府市で記者会見し、新棟建設を含む大規模改装を発表した。
今ある宿泊棟3棟のうち1棟を建て替えて1棟を解体。新たに2棟を建てて4棟体制にする。客室数を現在の650室から700室前後まで増やす。投資額は400億円を超える。
新しい棟は年内にも建て始め、2025年にはリニューアルを終える。工事中も既存の施設を使い、営業を続ける。
似内隆晃副社長は「客層の中心である家族連れに加え、増える訪日客の受け皿も念頭に考えている。富裕層にも満足頂ける施設にしたい」と話した。
杉乃井ホテルは1944年に開業した。かつては劇場なども備え、高度成長期には隆盛を極めた別府の「顔」だった。
しかし、社員旅行や修学旅行な…