西日本鉄道(福岡市)は13日、福岡・天神地区の商業施設「天神コア」の閉館日を来年3月31日に決めたと発表した。閉館に向け、40年超の歴史を当時の写真やポスターで振り返る催しを今年12月に館内で始める。
隣接する福岡ビル(営業終了)などとあわせた天神地区の再開発に伴い、建て替えが決まっていた。最終日は日付が変わる午前0時まで開館する方針。閉館後の来年4月以降、解体工事に着手する。
天神コアは1976年6月5日、「東京の新宿・原宿のセンスを福岡に直輸入する」を合言葉に開業した。90年代半ばごろからは東京・渋谷の「SHIBUYA109」で流行したブランドを誘致。「ギャル系ファッション」の名所になった。
近年はファッションに加え、食などの分野にも力を入れ、多角化を図っていた。一方、ピークの91年度に200億円を超えた売上高は、昨年度には84億円だった。
倉富純男社長は13日の記者会見で「コアは昭和、平成を歩んできた。九州を象徴する専門店街だった」と振り返った。(山下裕志)