第12回朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞社主催)の一次予選に女流棋士として出場した里見香奈女流四冠(26)=女流王座・女流名人・女流王将・倉敷藤花=は28日、大阪市福島区の関西将棋会館で3回戦に臨み、中田功七段(51)に103手で敗れた。
朝日杯はプロ棋士全員のほか、アマチュア10人、女流棋士3人が参加。一次予選、二次予選、本戦、いずれもトーナメントで、持ち時間は各40分。
里見女流四冠は8月8日に、1回戦で増田裕司六段(47)、2回戦で福崎文吾九段(58)に連勝していた。この日の3回戦は、振り駒で先手番となった中田七段が得意の「三間飛車戦法」を採用。里見女流四冠は居飛車で対抗した。熱戦となったが、里見女流四冠が惜敗した。
終局後、中田七段は「序盤、端で香車の交換になってペースを握れたかなと思ったんですけど。(54手目)△5五桂に対する応接が、やりすぎでしたね。飛車を取らせない変化に(すべきでした)。本譜は最後、終盤、どっちが勝っているか分からないことになっていると思います。どんどん、自信が無くなってきている局面がありました。終盤、分からなかったです」と語った。
一方の里見女流四冠は「序盤のあたりでだいぶ苦しくなって、終盤はちょっと難しかったんですけど、もうちょっと、ゆっくり(指した方が良かった)。実力不足なので、また勉強して頑張りたいと思います」と話した。(佐藤圭司)