京都・南座(京都市東山区)で11月1日に「吉例顔見世(かおみせ)興行」が開幕するのを前に、出演する歌舞伎役者の名前を看板に記す「まねき書き」が11日、同市左京区の妙伝寺で報道陣に公開された。
顔見世興行は冬の風物詩として例年は年末に開かれるが、今年は南座が約3年の休館を経て再開場し、11、12月の連続公演となるため、まねき書きが例年より1カ月ほど早まった。
同寺では書家の井上優(まさる)さん(73)が、「勘亭(かんてい)流」と呼ばれる太く丸みを帯びた独特の書体でヒノキの板に「松本白鸚(はくおう)」などの役者の名前を書いていった。25日に南座の正面に掲げられる。
11月の顔見世興行は白鸚さんら高麗屋親子3代の襲名披露で、1日から25日まで開かれる。(向井大輔)