英国が欧州連合(EU)から離脱する際の条件をめぐり、メイ首相は15日、交渉の実質期限だった17日からのEU首脳会議(サミット)での合意は困難との見通しを示した。一方で、英国の提案にEUから好感触を得ているとして「合意は達成できる」と強調、11月以降の合意を目指す方針だ。
14日の英・EU間の高官レベルによる下交渉が不調に終わったことを受けて、メイ氏が急きょ議会で演説。最大の課題である英領北アイルランドとEU加盟国のアイルランドの国境問題で「進展があった」とする一方、英国の提案に対してEU側が「今後数週間は、細部の調整をしている場合ではない」と伝えたことを明かし、10月の合意が難しい状況を示した。
英・EUは国境管理を厳しくしないことで一致するが、具体策では対立する。EUは、域内で関税がかからないEUの関税同盟に北アイルランドだけを残すことを提案。英国は、国内の分断を避けるために英国全体が一時的に関税同盟に残り、関税をめぐる新ルールが固まってから脱退することを提案している。
英メディアによると、EUは英…