2001年9月11日の米同時多発テロの実行犯を支援したなどとして、独北部ハンブルク州の刑務所で服役していたモロッコ国籍の男(44)が15日夜、刑期を終えて釈放され、モロッコに送還された。DPA通信が報じた。
男はムニール・アル・モタサデク元受刑者。1993年に学生ビザでドイツに入国し、国際テロ組織アルカイダのハンブルク拠点に所属した。テロ実行時には、航空機を乗っ取ってニューヨークの世界貿易センターに突っ込んだ主犯格のモハメド・アタ容疑者らを後方支援したとされる。殺人幇助(ほうじょ)などの罪で、禁錮15年の判決が07年に確定していた。独メディアによると、同テロ関連で初めて起訴され、有罪判決を受けた人物だという。(ベルリン=高野弦)