医療編2 「その研究、うちでやりませんか」 今年1月、中国の製薬関連企業の顧問を名乗る中国人男性が、東京慈恵会医大のある教授を訪ねた。きっかけは、教授の研究チームが専門誌に発表した腎臓の再生医療に関する一本の論文だ。 中国を深掘り、特集「チャイナスタンダード」 マウスとラットを使った実験で、体内に移植した腎臓の元になる細胞から健康な腎臓を「再生」できた。今後、ブタと慢性腎不全患者の細胞を組み合わせ、患者の体内で健康な腎臓を再生する臨床研究を目指す。 腎臓病の患者は世界的に増えている。日本での透析患者数は約33万人で、関連医療費の総額は年間1・4兆円以上に上るという。 中国では、透析を必要とする患者は数百万人いるとされ、高齢化の影響で今後も増えると予想されている。ある腎臓内科の中国人医師は「市場規模は天文学的な数になるだろう」と見ていて、ビジネスとしての将来性は高い。 【医療編1】人への遺伝子操作、審査わずか3週間 中国医療の内幕 【医療編3】「押して押して押しまくる」中国の剛腕、国際ルール左右 熾烈な中国による研究者引き抜きとは。後半ではその実態を紹介します。関連記事もご覧ください。 慈恵医大の教授に接触してきた… |
「日本より規制ゆるい」医大教授の前に現れた中国人の男
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