トヨタ博物館(愛知県長久手市)で、来場者アンケートから選ばれた車10台が展示されている。今もよく知られる名車に交じって3、4位に入ったのは、バブル期に一世を風靡(ふうび)して消えた車で、担当者も「意外」と驚いている。
【特集】トヨタ自動車
「お客様が選んだ裏BEST10」展は、今年2~5月の来場者992人が、常設展示にほとんど出ない収蔵車両のうち48台の写真を見て、展示してほしい車を投票した。
6位マツダの三輪、10位トヨタのトヨエースとトラックが健闘する一方、1、2位は映画でおなじみの名車。「007は二度死ぬ」で主人公ジェームズ・ボンドが乗ったトヨタ2000GTと、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で車型タイムマシンとして登場したデロリアンだ。
続く3位がトヨタのセラだった。天井と側面はガラス張りで、ドアが上方に開くガルウィング方式のクーペ。バブルのピークだった1990年の発売で、年間約1万台売れたがバブル崩壊とともに失速。94年度には年間約300台へと落ち込み、生産打ち切りに。4位のMR2(前期型、84年)は、国産車初のエンジンを車体中央に置いたミッドシップで、2座席のスポーツカーとして人気を集めた。
アンケートでは「今の車からはあり得ないスタイル」「斬新」と若者からの支持も多かった。担当者は「見た目の印象で選ばれたようです。時代を代表する車ではありませんが、当時の最新技術が用いられています」。
来年4月7日まで。月曜休館。(臼井昭仁)
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展示して欲しい収蔵車ベスト10
①トヨタ2000GT(ボンドカー)
②デロリアンDMC-12
③トヨタ セラ
④トヨタMR2
⑤トヨタ7(ターボ)
⑥マツダ 三輪トラック
⑦トヨタ2000GT
スピードトライアル(レプリカ)
⑧トヨタ2000GT(後期型)
⑨トヨタカローラレビン
⑩トヨエース