岩屋毅防衛相は2日の閣議後会見で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画をめぐり、埋め立て予定地への土砂投入に向けた港の使用許可を求める手続きを1日に行ったと説明した。しかし、土砂の搬出に使う港がある地元自治体が台風被害などを理由に申請を受け付けず、手続きが滞っていることを明らかにした。
辺野古移設をめぐり、県の埋め立て承認撤回で工事は止まっていたが、10月31日に撤回の効力が停止され、防衛省が1日に工事を再開。土砂は海上ルートで運ぶため、搬出する同県本部町から港の使用許可を得る必要があった。
岩屋氏によると、町に1日、港の使用許可を申請したが、町からは台風被害などを理由に「県から新たな申請は受けないように指導されている」との説明があったという。岩屋氏は会見で「申請の受け取りを拒まれた」と述べ、引き続き使用許可を求める考えを示した。(藤原慎一)