運転中に体調が急変して重大事故を起こすケースが相次いでいる。交通事故の数は減っているのに、体調急変に起因する事故件数は横ばいの傾向が続く。大惨事になりかねないだけに、ドライバーの健康管理が問われている。 買い物客の悲鳴が上がり、床にはガラスが飛び散った。今年6月10日、群馬県渋川市のスーパーのドアを突き破った黒色の乗用車は、店内を約15メートル走ってようやく止まった。15人が重軽傷を負った。 ぬれた床、散らかった部屋 解剖記録が物語る自宅の危険 道路脇にいきなり穴、下に用水路 転落死多い現場を歩く 県警は、運転席に放心状態で座っていた男性(55)を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)容疑で現行犯逮捕。在宅で捜査を続けている。朝日新聞の取材に、男性は、右半身がしびれてアクセルを踏んだまま動かなくなり、何もできなかった、と振り返った。 事故後に脳に血腫があることがわかり、1カ月ほど入院したという。男性は「体調急変による事故があることは知っていたが、まさか自分に起きるとは。血圧は高かったが、そこまで悪いとは思っていなかった」と語った。 千葉県松戸市の会社員の男性(56)は2015年12月、東京都杉並区の路上で、ワンボックスカーを運転中に意識を失った。数秒、風景が黄色みがかったような気がした。 とっさにブレーキを――。そこ… |
「まさか自分とは」 運転中に急病の事故、年200件超
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