大阪市阿倍野区の障害者支援施設で昨年5月、入浴時の温度管理を怠り、熱湯によるやけどで入居者を死亡させたとして、大阪府警は近く元女性職員(60)を業務上過失致死容疑で書類送検する方針を固めた。容疑を認めているという。
捜査関係者によると、元職員は昨年5月12日、勤務していた施設「グループホーム『ティンク』」で、入居者の女性(当時52)の入浴の介助時に湯の設定温度の確認を怠って高温の湯を張り、女性に全身やけどを負わせて死亡させた疑いが持たれている。
入浴後、悲鳴に気づいた元職員が現場に駆けつけると、女性は「熱い、熱い」と訴えたという。捜査関係者によると、湯の温度は最高で85度まで設定でき、当時はそれに近い温度だったとみられるという。
府警は施設を運営する法人の責任についても捜査。しかし職員向けに入浴時のマニュアルを作成していたことなどを踏まえ、立件は見送るとみられる。(細見卓司)