ペットボトルのキャップ約10万個を使って、大阪府立堺工科高校エコデザイン部の生徒12人が、1970年大阪万博のシンボル「太陽の塔」を制作した。2025年に大阪で万博が開催されるように願いを込めて、7月末から作業を始め、約200時間かけて完成させた。
3Dでよみがえる大阪万博
大阪万博実現へ「オールジャパン」 関西再生へ利害一致
高さ約6メートル、土台部分の直径は1・8メートル。大阪府吹田市の万博記念公園にある太陽の塔(高さ約70メートル)の約11分の1のサイズだという。
フィギュア制作大手「海洋堂」の太陽の塔の模型を3Dスキャナーで読み込んで、横断面400層を作成。そこに直径約3センチ、高さ約1・5センチのペットボトルキャップを並べた。最後はクレーンを使って積み上げたという。
部員たちが4月、公開されている太陽の塔の内部を見学。感動し、「作ろう」と盛り上がったという。作り始めの頃は1層を作るのに1時間以上かかった。夏休み中は2日に1回学校に集まって、1日8時間のペースで作業したという。
エコデザイン部副部長の徳田亮星(りょうせい)さん(18)は「苦労したのは顔。白一色で目力を表現するのが難しく、改めて塔のすごさを知った」と満足げに語った。
11日にあった同校の文化祭で披露。顧問の小寺雅仁(まさひと)さん(43)は「要望があれば、どこかで展示したい」。25年の万博開催地は23日に決まる。(高橋大作)