東京電力福島第一原発事故で故郷への立ち入りが禁じられている福島県双葉町の小学生が26日、避難先のいわき市の校内で、ドローンによる中継映像で町の風景を見たり、現地で働く人と話をしたりした。「バーチャルふるさと遠足」と名付けた授業の一環で、初めての試み。子どもたちはほとんど記憶にない故郷のいまの姿に触れた。 約45分間の遠足は、体育館に70インチの三つのモニターを設置。北に約80キロ離れた双葉町と中継でつなぎ、町職員が「双葉町がどんな町か、タケコプターで空から見てみましょう」と話しかけ、一部が紅葉した山や海のドローン映像が映し出されると、児童たちは身を乗り出し、「うわあ」「すごい」と一斉に声をあげた。 参加したのは、市内の仮設校舎で学ぶ二つの町立小学校の4~6年生計11人。原発が立地する双葉町の96%は帰還困難区域で、誰も住んでいない。大人は町の許可があれば立ち入りできるが、15歳未満は禁止されている。震災当時2~4歳だった児童は事故後に一度も町に入ったことはない。 モニターには福島第一原発も映… |
原発避難の小学生、立ち入り禁止の故郷へ「疑似遠足」
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