移民に厳しい対応をとっているデンマーク政府が、人がほとんど住まない離島の施設に不法滞在の外国人を収容する計画を先月末に発表し、内外に波紋を広げている。デンマーク政府は「法と秩序を守るのが目的」と説明するが、人権団体や人権活動家からは「非人道的」と非難する声が上がっている。
デンマーク政府などによると、収容の対象になるのは、①犯罪や安全保障に関わる理由で難民としての滞在が許可されなかった②出身国に帰国すれば虐待などを受ける可能性がある③犯罪などで国外追放処分になったが、出身国が受け入れに協力しなかった――などの事情がある外国人。
デンマーク政府はこうした外国人を離島の施設に収容するが、拘束はしない。日中は船で島外に出ることも許可するが、所在地については当局に常に報告しなければならない。
収容施設を設置する島は、首都…