日本を訪れた外国人旅行者が初めて年間3千万人を超えた。国土交通省が18日発表し、関西空港で式典を開いた。石井啓一国交相は「受け入れ環境の整備や観光資源の磨き上げを進め、『2020年4千万人』の目標達成に向けて全力で取り組む」などと話した。
関西空港に同日到着し、3千万人目となったのは台湾からきた女性、王劭予さん(39)。12歳で初めて日本を訪れ、今回が12回目というリピーター。「光栄です。日本は一生涯旅行し続ける国」などと語った。
政府が観光立国を掲げ、年間500万人余だった訪日客数を倍増させる「ビジット・ジャパン・キャンペーン」を始めたのは03年。ビザの緩和などを進め、増加する世界の旅行需要を取り込んだ。アジア各国・地域の所得水準の上昇や格安航空会社(LCC)の路線拡大などで直近5年は約3倍に急増。今年は関空を冠水させた台風21号や北海道地震などの災害も多かったが、3千万人を達成した。(久保田侑暉)