国税庁は30日、2018年分の所得税の確定申告結果をまとめ、公表した。個人が申告した所得の合計額は42兆1274億円(前年比1・7%増)で、08年のリーマン・ショック以降で最高。申告納税額は3兆2826億円(同2・5%増)だった。
ふるさと納税分を含む寄付金控除(所得控除)の申告をした人は273万6千人(同49万5千人増)。控除額は4235億円(同22・3%増)で、13年分(513億円)から5年で約8倍に伸びた。
申告時にマイナンバーカードを使わなくて済む電子申告の新方式として導入された「ID・パスワード方式」を使った人は63万9千人で、マイナンバーカード方式の47万3千人を上回った。
公的年金を除く「雑所得」の収入が1億円以上あり、仮想通貨の取引の利益が含まれている人は271人いた。初めて集計した17年分では331人だったが、約2割減った。同庁の担当者は「18年は仮想通貨の相場が低迷したからではないか」とみている。