厚生労働省が28日発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月を0・01ポイント下回る1・62倍で、7カ月ぶりに低下した。高齢者を中心に求職者数が増えた影響とみられる。
有効求人倍率は求職者1人あたり何件の求人があるかを示す。人手不足感の強まりから企業の求人意欲は強く、高水準が続いている。5月の有効求人数は前月比0・7%増、有効求職者数は同1・1%増だった。
正社員の有効求人倍率は前月比0・01ポイント低い1・15倍で、2009年11月以来、9年半ぶりに前月を下回った。ただ、水準自体は過去2番目に高かった。新規求人数(原数値)は前年同月より2・5%減った。
総務省が同日発表した5月の完全失業率(季節調整値)は、前月と同じ2・4%だった。完全失業者数(同)は、前月より6万人(3・6%)少ない162万人だった。