11日のニューヨーク株式市場では、米利下げへの期待感の高まりから、大企業でつくるダウ工業株平均が続伸し、前日比227・88ドル(0・85%)高い2万7088・08ドルで終えた。終値での最高値を5営業日ぶりに更新し、史上初めて2万7000ドル台に乗せた。
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は10、11の両日、米議会で「貿易摩擦をめぐる不確実性や世界経済への懸念が米経済の重しとなり続ける」などと証言。今月末の連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げを示唆したと受け止められた。
米株式相場は、6月末の米中首脳会談で通商協議の再開で合意したことから安心感が広がり、上昇基調となっていた。ダウ平均は今月3日、9カ月ぶりに最高値を更新した。
一方、ハイテク株が多いナスダック市場の総合指数は11日、前日比6・49ポイント(0・08%)低い8196・04で引けた。(ニューヨーク=江渕崇)