旧ユーゴスラビアのマケドニアの国会は11日、国名を「北マケドニア」に改める憲法改正案を可決した。ただ、自国の文化に関係するとして「マケドニア」を使うことに反対してきた隣国ギリシャの国会手続きが残っており、実際の国名変更には難航も予想される。
ザエフ首相率いる中道左派政権は、憲法改正に必要な国会(定数120)の3分の2の賛成を得るため野党議員を切り崩し、81人の賛成を得た。中道右派の最大野党が反対して抗議デモも起きており、薄氷の可決だった。イバノフ大統領も反対したが、現行憲法上、国会が優位となる。
「マケドニア」は、アレクサンドロス大王で知られる古代ギリシャのマケドニア王国に由来する。マケドニアが1991年に独立して以来、ギリシャは自国の文化遺産だとして国名への使用に反対。ギリシャ国内にあるマケドニア地方への領土的な野心を示すものだとして、マケドニアの北大西洋条約機構(NATO)、欧州連合(EU)への加盟を阻んできた。
ザエフ政権は2017年の発足…