2020年東京五輪・パラリンピックの招致を巡る贈賄疑惑問題について、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長(71)が15日、東京都内で記者会見し、関与を改めて否定した。質問を受け付けず、竹田会長による説明も7分で終了。記者会見に出た海外メディアは疑惑やその対応をどうみたのか。
竹田会長に厳しい声 「質問なし、会見と呼べるのか」
JOC竹田会長「契約に違法性はない」 会見の発言全文
2016年のリオ五輪も取材したAPのスティーヴン・ウェード記者は、疑惑について「この状況はブラジルでも、ソルトレークでも見た光景だ」と語る。記者会見で一切質問を受けなかったことについて、「竹田会長は政治家。会見で言った言葉が、後で自分の首を絞めることを恐れ、何も話さなかったと思う。IOCにしてみれば、記者会見など開いてほしくなかったのではないか」「東京五輪に与えるインパクトは大きいと思う」と話す。
イタリアのANSA通信のアレサンドロ・リブリ記者(47)は、記者会見を終えて、「失望した。かえって、疑惑が深まった。ただ、ステートメントを読み上げるのではなく、断固して戦うとか、どんな種類のコンサルタントだったのかを説明するべきだった。少なくとも質問を受けるべきだった」と述べた。
ブラジルのテレビ局のグローボのカルロス・ジル記者は、今回の記者会見について「大変がっかりした。記者たちは怒っており、竹田会長やJOCがより悪い立場に立たされることになったと思う。竹田会長たちにとってマイナスになったと思う」と話した。