将棋の高校生棋士、藤井聡太(そうた)七段(16)が24日、大阪市福島区の関西将棋会館で指された第32期竜王戦(読売新聞社主催)のランキング戦4組の初戦で、村田智弘六段(37)に126手で勝った。
藤井聡太 名人への道
対局は午前10時に始まり、午後10時16分に終局した。終局後、藤井七段は「竜王戦は始まったばかり。先は長いですけど、次の一局に全力を尽くして、一歩ずつ上を目指して頑張りたい」と話した。村田(智)六段は「途中は(自分の)作戦勝ちと思ったが……。本譜でもいけそうな気がして、突っ込んでいったが、誤算でした」と振り返った。
藤井七段の2018年度の成績は42対局、36勝6敗となった。9連勝中だ。
藤井七段の次の対局は30日。第45期棋王戦(共同通信社主催)の予選で中村亮介六段(33)と対戦する。
竜王戦は、将棋界に八つあるタイトル戦の一つ。全棋士と女流棋士4人、奨励会員1人、アマチュア5人で行う。1組から6組に分かれてトーナメントを行う。各組の上位者の計11人で決勝トーナメントを行い、最後は挑戦者決定三番勝負で挑戦者を決める。例年10月から12月にかけて竜王と挑戦者が七番勝負を行う。現在のタイトルホルダーは広瀬章人(あきひと)竜王(32)。
今期のランキング戦4組には32人が参加。このうち、挑戦者を決める本戦トーナメントに進出できるのは優勝者1人だけだ。(佐藤圭司)