生後2カ月の長女に暴行して死なせたとして、山口県警は14日、山口市の無職安部玲伽(れいか)容疑者(24)を傷害致死の疑いで逮捕し、発表した。調べに対して、黙秘しているという。
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山口南署によると、逮捕容疑は1月29日~今月11日、住んでいた市内の社会福祉施設の部屋で、長女莉結愛(りゆな)ちゃんの頭に数回暴行を加え、脳浮腫で死なせたというもの。司法解剖の結果、頭以外に目立った外傷はなかったという。11日午後7時ごろ、部屋を訪れた施設の職員が死亡している莉結愛ちゃんを見つけ、110番通報した。
県によると、安部容疑者は昨年9月からこの施設で暮らしていた。昨年10月、妊娠した安部容疑者から「子育てに不安がある」と関係機関を通じて相談があり、出産後の昨年12月から児童相談所が莉結愛ちゃんを一時保護した。
その後、安部容疑者から育児をする意思を伝えられたため、児相は施設などと協議したうえで1月29日に一時保護を解除。安部容疑者は莉結愛ちゃんと2人で暮らし始めた。今月10日まで毎日、施設の職員が母子に会っていたが、異状はなかったという。ただ、県は対応に問題がなかったか検証するとしている。
県によると、施設はDV(配偶者や恋人からの暴力)の被害者が身を隠したり、子育てや生活に不安のある人たちが暮らしたりするシェルター。