千葉県野田市の小学4年栗原心愛(みあ)さん(10)が1月に自宅で死亡し、父親が傷害致死などの罪で起訴された事件を受け、厚生労働省は児童相談所の体制強化をめざす児童福祉法などの改正案を固めた。子どもを守るためには児相の専門性の向上や体制そのものの改革が待ったなしだが、改正案は抜本改革と言える内容ではない。何が必要なのか。
特集「小さないのち」 児相の現場では
「子どもをいますぐ戻せ。コラッ!」
「いきなり連れて行くのは納得できない!」
不自然なあざがあった子どもを職権で一時保護した西日本にある児相。そこに押しかけてきた親らの声が廊下に響き渡った。担当の児童福祉司が面接室で親らに保護の理由を話すが、怒りは一向に収まらない。
「子どもはどこにおるんか」「…