トランプ米大統領が、最重要政策に掲げるメキシコ国境での壁の建設費を議会が一部しか認めないため、予算の組み替えで対応できるよう、国家非常事態(national emergency)を宣言する見通しとなりました。実は世界を見渡してみると、毎年、様々な国家非常事態の宣言や非常事態宣言(state of emergency)が出されています。かつてはナチスも権力の掌握に同様の制度を利用したこともあります。果たして、どんな使われ方をし、どんな問題が潜んでいるのでしょうか。
シロクマや密造酒、ストライキなど様々な対策に活用
トランプ氏が非常事態宣言を出すのかどうかに世界の注目が集まっていた2月9日、北極海に浮かぶロシアの島で非常事態宣言が出されました。その理由はシロクマの「襲来」。タス通信によると、ベルーシヤグバという町に50頭以上が出没し、絶えず10頭前後が町内をうろうろするような状況になりました。
トランプ氏、壁建設で国家非常事態宣言へ 野党は猛反発
国際ニュースを解説「今さら聞けない世界」
住民は外出もできなくなり、州…