世界各国の首脳や閣僚が集まって17日まで開かれた「ミュンヘン安全保障会議」で、米国と欧州の足並みの乱れが鮮明になった。米国のイラン政策やシリア撤退などをめぐり、対立が露呈。冷戦下、東側諸国といかに対峙(たいじ)するかを目的に欧米主導で始まった会議は、大きな節目を迎えている。
「イランの(最高指導者の)ハメネイ師は、イスラエルを地図から抹消するのが使命だと語っている」。米国のペンス副大統領は16日の講演で、イランを激しい口調で非難した。さらに、米国が昨年5月に一方的に離脱したイラン核合意について、「欧州のパートナーも離脱するときがきた」と訴えた。
これに対し、ドイツのメルケル…