明治安田生命J1は22日、大阪・ヤンマースタジアム長居であるセ大阪―神戸の一戦で2019年シーズンが開幕する。27年目の今季は、2連覇している川崎の充実ぶりが目を引く。07~09年の鹿島以来となる史上2クラブ目の3連覇達成を阻むチームは現れるか。
スーパー杯決勝点にみる憲剛の思考力(中西哲生コラム)
川崎は昨季、リーグ最多の1試合平均1・67得点、最少の0・79失点で頂点へ駆け上がった。MF家長をはじめ過去3年のリーグMVPがそろう攻撃陣は、ロンドン五輪得点王のFWレアンドロダミアンを加えて厚みを増した。主力の多くが初優勝した17年からのメンバーで、連動して前線から球を奪いにいく組織的な守備の完成度は高い。
対抗馬はアジア王者の鹿島だ。昨年のベストヤングプレーヤー賞に輝いたMF安部など攻撃陣に大きな変化はなく、安定した得点力が見込める。浮沈のカギを握るのは守備。昨季途中に移籍した植田に加え昌子まで抜けたセンターバックの穴を埋めることが、王座奪還には欠かせない。
このオフ最大の補強に成功したのが神戸。10年W杯得点王のFWビジャ、W杯2大会連続出場のMF山口らが加入し、選手個々の能力はリーグ屈指だ。チームとして機能させられるか、2季目のリージョ監督の真価が問われる。
昨季の天皇杯を制した浦和はFW杉本、DF山中ら日本代表クラスの移籍組が力を発揮すれば、13年ぶりのリーグ制覇も見えてくる。攻守に駒がそろうガ大阪は安定感があり、スタートダッシュに成功すれば台風の目になり得る。FC東京は、期限付き移籍から戻った17歳のMF久保が活躍すれば、上位進出の芽が膨らみそうだ。昨季2位の広島は、MF青山ら主力のケガ人が戻ってくるまで踏ん張り、そこから勝負をかけたい。(清水寿之)
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川崎の3連覇なるか。阻むなら、どのクラブか。担当記者が各クラブの戦力を分析、基本布陣を予想し、5段階で評価をつけた。Aは「優勝候補」、Bは「アジア・チャンピオンズリーグ出場圏内(昨季なら3位以内)」、Cは「中位にとどまる」、Dは「残留争いに巻き込まれる危険も」、Eは「J1残留は厳しい」とした。
川崎 目標は史上初の4冠 A評価
リーグ随一の矛と盾を併せ持つ…