(2日、サッカーJ1・名古屋2―0セ大阪)
2得点で名古屋を勝利へ導いたFW赤崎秀平が言った。「途中出場の選手が結果を出すのが強いチームの証拠」。後半23分にピッチへ。「風間監督の『勝ちたい』という意思を感じた」。筑波大時代の恩師の思いに応えたいと気持ちが高ぶった。
同34分、ペナルティーエリア(PA)外から左足でフワッと浮かせて1点目。追加時間には相手のパスミスを逃さず、ドリブルでPAに進入し右足を振り抜いた。ゴール後は1月の次男誕生を祝したゆりかごダンスで仲間と喜び合った。
「誰が(点を)取ってもよかったけど、それが自分でよかった」。開幕スタメンから一転、練習ではサブ組に甘んじた。「監督に自分はできると証明できた」
鹿島時代の2015年にはナビスコ杯(現ルヴァン杯)でニューヒーロー賞に輝くなど有望視された。しかし、鹿島、ガ大阪、川崎と選手層の厚いチームで才能を埋もれさせた。今季、恩師の下で輝きを取り戻そうと名古屋へ。動き出しのうまさとシュート力を武器に昨季得点王のジョーの相棒に名乗りを上げた。
チームは無失点で開幕2連勝。しかし、昨季はここから15試合勝ちなしの袋小路に迷い込んだ。赤崎は「点を決めないと次はないと思っていた」。選手層の薄さに泣いた昨季の二の舞いを避けるうえで、結果に飢えるこの27歳の貪欲(どんよく)な姿勢は頼もしい限りだ。(金子智彦)
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