愛知県は22日、同県瀬戸市の養豚農場で家畜伝染病「豚(とん)コレラ」の感染が確認されたと発表した。県によると、農場では1100頭余りの豚を飼育しているといい、全頭を殺処分する。愛知県内では21日に田原市でも感染が確認されており、豚コレラの発生が相次いでいる。
県によると、21日午前に農場から「死んだ豚がいる」などと報告があった。22日に県で検査した豚10頭すべてで豚コレラの陽性反応が出た。今回の農場は、3月27日に豚コレラの感染が確認された瀬戸市の養豚団地から南西700メートルに位置しており、家畜伝染病予防法に基づく移動制限がかけられている。
県は22日午前、緊急対策会議を開催。大村秀章知事は記者団に「降りかかる火の粉は振り払う。防疫措置に速やかに取りかかり、封じ込めていきたい」と述べた。
豚コレラは豚とイノシシが感染し、発熱や食欲不振、うずくまりなどの症状がみられる。致死率は高いが、人はかからず、感染した豚などの肉を食べても人体に影響はないとされる。