パンの価格を不当に表示したとして、消費者庁は8日、景品表示法違反(有利誤認)でスーパー「サンプラザ」(大阪府羽曳野市)に再発防止を求める措置命令を出した。チラシで「菓子パン・食パン 全品 メーカー希望小売価格より3割引」などとうたっていたが、実際には希望価格はなかったという。
調査した公正取引委員会によると、同社は2017年7月~18年7月、新聞の折り込みチラシで、メーカー7社の食パンと菓子パン計約1400種類について、実際にはメーカーが希望小売価格を設定していないのに、その価格から3割引きで販売していると宣伝していた。そのうち1社の食パンについては、店内の値札でも「3割引の日」などとうたっていたという。
同社は朝日新聞の取材に対し、表示が問題となったパンの一部は希望小売価格が15年ほど前に廃止されたことに気付かずに表示を継続したとし、他のパンはメーカーから「参考売価」として提示された価格と混同していたと説明。「真摯(しんし)に受け止め、今後このようなことのないよう努めてまいります」とコメントした。
サンプラザは大阪府南部と奈良県を中心に33店舗を展開している。(大部俊哉)