愛知県西尾市の養豚農場で29日、家畜伝染病「豚(とん)コレラ」の感染が確認された。2月以降、愛知県内では豚コレラの被害が相次いでいるが、西尾市での感染確認は初めて。
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県内の飼育施設で感染が確認されたのは12例目。これまで県内では田原、豊田、瀬戸の3市などで感染が確認されていた。県は29日午後7時ごろから、発生農場と同じ団地にある7農場で飼育する7500頭余りの豚の殺処分を始めた。
県によると、28日午後7時ごろ、西尾市の養豚場から「豚が死んだり、出血したりしている」と通報があり、検査を実施。33頭中22頭から陽性反応が出たという。今回の発生を受け、県は県内に200以上ある全養豚農場に対して、29日付で消毒命令を出すことも発表した。
大村秀章知事は「これまで感染が確認されなかった地域での被害発生は大変残念で、極めて深刻な事態。感染ルートの解明に向けて、全力を尽くす」と話した。