ブラザー工業の佐々木一郎社長が、社内の「面談改革」に取り組んでいる。1対1の面談を1~2週間に1回。部下は高めの目標を設定し、上司は聞き役に徹する。そうした面談がなぜ、必要なのか。
「きっかけは、社内の昇格試験に受からない社員と話したことだった。評価が高いのに面接で落ちるのは、話し方がうまくないからだ」。佐々木氏は、普段から考え、分かりやすく話す訓練が足りないと感じた。個人的にじっくり面談したら社員が試験に合格するようになり、効果を感じたという。
そんなとき、上司と部下が1対1で定期的に面談する米国発の「1on1(ワンオンワン)」を知る。専務だった2017年に社内で試行し、昨年4月から完全導入した。
面談は1~2週間に1回、30…