植物に含まれる成分ポリフェノールの一種に、アルツハイマー病にかかわる異常なたんぱく質の蓄積や炎症を抑える効果があることが、国立病院機構京都医療センターなどのマウスの実験でわかった。30日、米科学アカデミー紀要に発表する。 アルツハイマー病は「アミロイドβ(ベータ)」というたんぱく質が発症前から患者の脳内にたまる。研究チームは脳にアミロイドβがたまるマウスに、発症する前から13カ月間、1日200ミリグラムの「タキシフォリン」をえさに混ぜて与えた。 通常のえさを与えた同タイプのマウスと比べると、脳内のアミロイドβ量や、炎症を起こす細胞の数が半分以下に抑えられた。認知機能も、健康なマウスと同程度だった。 タキシフォリンは植物に含まれるポリフェノールの一種。今回は動物実験で、毎日の大量投与が条件。サプリメントが市販されているが、人での効果は確認されていない。京都医療センターの浅原哲子・内分泌代謝高血圧研究部長は「マウスには多面的な効果があった。人での効果や適量を調べていきたい」と話している。(野中良祐) |
ポリフェノールにアルツハイマー予防効果? マウス実験
新闻录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语
相关文章
アルツハイマー病リスク高める遺伝子、日本人特有の変異
加齢で減る酵素注射→若返り マウス成功、ヒトにも期待
本庶さんと小野薬品、対価巡り深い溝 知財専門家に聞く
熱出して泣く子、中耳炎かも? スマホでチェック可能に
がんゲノム医療に保険適用、治療選び後押し 課題指摘も
未成熟な卵子、体外で育てる 受精胚使った研究承認
「人間」を拒絶しないブタ 再生医療で移植臓器に期待
本庶さん発見のたんぱく質に新たな仕組み 治療法開発へ
脳の神経細胞、87歳でも生成 アルツハイマーでは急減
3Dプリンターで心臓製作に成功 血管の再現は世界初
iPS細胞で難病ALS再現、治療薬に光 京大が治験へ
マウスの精子異常、ゲノム編集で治療 不妊研究に活用へ
大麻成分のてんかん新薬、国内臨床試験へ 米は既に承認
サルで子宮移植の実験、人での実施めざす 東京女子医大
iPS細胞の角膜移植、ドナー不足補う鍵に 臨床研究へ
ヒトの臓器もった動物の出産、解禁 文科省が指針改定
がん免疫療法の効果、事前予測できるかも 阪大が新技術
点滴1回4千万円、血液がん治療製品を了承 保険適用へ
脊髄損傷にiPS、秋にも1例目 患者「早く慢性期に」
脊髄損傷をiPSで治療、夏にも移植へ 厚労省部会了承
「ポケモンGO」で歩数増、中高年1日に9600歩超
ラットの体内でマウスの腎臓作成 人への応用に可能性
ゲノム編集の子誕生「重い倫理的問題」人文系学会が声明
「ゲノム編集のならずもの」ネイチャー、今年の10人に
iPS細胞の備蓄事業、京大から独立へ 山中教授が意向