欧州連合(EU)の立法機関である欧州議会の選挙で、一人の日系人の動きに注目が集まっている。チェコの右翼政党「自由と直接民主主義」を率いるトミオ・オカムラ氏(46)。政界入りから5年で、チェコの主要政党の党首に。反EU、反イスラム移民を強く訴え、欧州で勢力を拡大する各国の右派勢力と連携を深めている。
各国右派政党が反EUで結集 欧州議会選、もくろむ野望
旧チェコスロバキア時代の民主化運動「プラハの春」で、市民が集った中欧の古都チェコ・プラハのバーツラフ広場。4月25日、約3千人の観衆の視線の先にいたのが、オカムラ氏だった。
「我々はヨーロッパが欧州市民のものであるために闘っている。欧州議会で最大の愛国勢力の一つになる」。身ぶり手ぶりを交えた約20分の演説が終わると、歓声が沸いた。
5月23~26日にEU各国で開かれる欧州議会選を前にフランス「国民連合」のルペン党首や、オランダ「自由党」のウィルダース党首ら、欧州を近年席巻する右翼政党のリーダーがプラハに集結。EUの権限縮小や、移民受け入れの厳格化などを訴えた。
東京・高島平生まれ
オカムラ氏は日本人と韓国人の…