東欧の旧ソ連国モルドバで、親ロシア派の大統領をめぐる対立が激化し、事実上の2重権力状態に陥った。2月の総選挙後の連立交渉がもつれ、憲法裁が大統領の職務停止を命令。指名を受けた大統領代行が議会を解散し、やり直し総選挙を宣言した。2014年にモルドバと連合協定を結んだ欧州連合(EU)は、混乱に懸念を強めている。
同国では親ロシア路線のドドン大統領と、親欧州路線の民主党が中心の前内閣が対立してきた。今年2月の総選挙ではドドン氏の社会党が第1党になったが、連立交渉が難航。憲法裁は7日、憲法が定める90日の期限が過ぎたとして大統領に議会解散を命じた。
しかし、社会党は翌日、別の親…