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県職員「長い1日になるな」 地盤の緩み、崩落を警戒

新潟県村上市で震度6強を観測した18日夜の地震の影響で、宮城県栗原市、大崎市、仙台市、山形県酒田市、鶴岡市、川西町、真室川町、高畠町、遊佐町、新潟県燕市、村上市、柏崎市、新潟市、石川県七尾市で、けが人が21人出ている。総務省消防庁が明らかにした(19日午前8時半現在)。死者は確認されていない。山形県と新潟県で計197人が避難している。


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新潟県災害対策本部によると、18日夜の地震によるけが人は2人で、燕市の30代男性が転倒による骨折、60代女性が車いすからの転落による軽傷だった。震源に近い村上市など新潟県北部地方は雨が降っていて、新潟地方気象台などが地盤の緩みに伴う崩落に注意を呼びかけている。県職員らは夜通し、被害の確認に走った。


「長い一日になるな」


19日午前5時半。新潟県村上市の弘法トンネルの崖崩れ現場で、補修作業を見守った県職員の加藤弘義さん(61)がつぶやいた。


一睡もしていなかった。7時間前に地震が起きた後、県管理の国道345号に異常がないか、自宅から車を走らせて時速30キロで南下していた。ちょうどトンネルを抜けた時だった。


「おーい」


目の前に大きく手を振る人がいた。車を降りて歩み寄ると、薄明かりに旧知の男性が立っていた。「岩に乗り上げて車が壊れた。オイルが漏れて動けない」


路上いっぱいに50センチほどの岩石がいくつも転がっていた。視線を山に向けた。高さ50メートルほどの崖から石が落ちたようだった。「新潟でも有数の地盤の堅さと言われているのに」。地震の大きさに改めて驚いた。


落石の撤去後も、市内の道路や海岸に異常がないか、見回る予定だという。「ここを誰かに引き継いでいかないと。まだ帰れそうにないですね」


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