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かつての仲間との対戦 「やりにくい」からリスペクトへ

大会は23日、札幌、十勝、北見地区で開幕し、北北海道大会でも熱戦が始まった。5地区で計11試合があり、室蘭地区では前日の雨で順延となった2試合が行われた。北見地区では津別・斜里・清里が美幌・留辺蘂・訓子府にサヨナラ勝ちし、連合チーム対決を制した。また、49得点を挙げた大谷室蘭など5校がコールド発進した。


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全力で仲間と対戦、敬意込め 江差・上ノ国 昨秋は奥尻と連合チーム


「ありがとう」


奥尻に敗れた江差・上ノ国の牛谷内(うしやうち)幹太主将(3年、江差)は試合終了後、整列した奥尻の選手たちに声をかけた。


江差・上ノ国と奥尻は昨年秋には3校で連合チームを組んだ間柄だった。奥尻は今春、1年生部員が4人入って9人で単独チームとなり、連合から抜けた。夏の対戦が決まったときに、牛谷内主将は「長所も弱点も知っている仲間同士だからやりにくい。よりによって奥尻とは」と思った。


だが、試合が近づくにつれて、部員不足という共通の苦労をしたかつての仲間との対戦だからこそ「しっかり戦いたい。突くべき弱点も突く。全力を尽くすことこそ相手へのリスペクトだ」という気持ちに変わってきたという。


江差と上ノ国が一緒に練習できるのは週末だけ。しかし、この試合ではどちらの学校かに関係なく、グラウンドでもベンチでも仲間を励ます声が聞かれた。


九回表、守備の乱れから7点を失い逆転された。だが、最後の攻撃では太田卓斗選手(2年、上ノ国)が中越え三塁打を放ち、敵失で生還。2点を返した。太田選手は「この仲間がいたからこそ恥ずかしくない戦いができた」。牛谷内主将は「僕らを破った奥尻には、円山へ、さらに上へ行ってほしい」と涙をぬぐった。(三木一哉)


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