住宅設備大手、LIXIL(リクシル)グループの定時株主総会で、前のCEO(最高経営責任者)だった瀬戸欣哉(きんや)氏ら株主側が提案した取締役候補が、会社側候補を上回る支持を得ました。株主提案に賛同した米国の機関投資家と、コーポレートガバナンス(企業統治)に詳しい弁護士に、日本企業への影響や教訓などを聞きました。
ガバナンス改革の分岐点に
米インダス・キャピタル・パートナーズのハワード・スミス氏
これだけの大企業で株主提案が賛成多数で可決されるのは極めて異例だ。ガバナンス改革の大きな分岐点になるだろう。LIXILは、役員人事案を指名委員が決める「指名委員会等設置会社」で、見かけ上はガバナンス態勢が機能しているようだったが、フタを開けると全く異なった。創業家の影響力が強すぎるなど日本企業でも珍しいケースで、同じようなことが毎年出てくることはないだろう。多くの企業の指名委員会は機能していると思う。
スチュワードシップ・コード(…