日本のエンターテインメント界を牽引(けんいん)してきたジャニー喜多川さんが死去した。アイドル評論家の中森明夫さんは「不世出のプロデューサー」と評する一方、「功罪も大きな人だった」を指摘する。談話は次の通り。
男性アイドルというジャンルを作り上げ、70年代から今日に至るまで各世代に代表的なアイドルを生み出した最も偉大なプロデューサーだ。
渡辺プロダクションやホリプロ、サンミュージックといった大手芸能事務所は創業者は米軍キャンプを回ったバンドマン出身。アメリカとの関係が深い人たちが日本の芸能界の草創期を作ってきた。その中でも、米国から来たジャニー喜多川さんはことのほか米国志向で日本の芸能界をつくってきた。ジャニーさんが目標としていたのはブロードウェーミュージカル。それまでの日本の歌謡界の演歌やポップミュージックとは一線を画した、歌って踊れる少年たちという新しいショービジネスの形だ。
一方で功罪も大きな人だったと…