中央農村政策会議が28、29両日に北京で開かれた。会議は、「貧困脱却の難関攻略戦に勝利を収めた後、中国は郷村振興を全面的に推進する」とした。これは「三農」(農業、農村、農民)政策の重点の歴史的シフトだ。中国新聞社が伝えた。
会議は、「中国共産党第18回全国代表大会の開催以降、中国政府は一貫して『三農』問題を非常に重視するとともに、貧困脱却の難関攻略を小康社会(ややゆとりのある社会)の全面的完成に向けた象徴的事業と位置付け、人類史上空前の規模で、最も大きな力を注ぎ、最も多くの人々に恩恵を及ぼす貧困脱却の難関攻略戦を推し進め、郷村振興戦略を始動して、農業と農村の歴史的な成果と変革を後押ししてきた」と指摘。
さらに、「中国の総合的な農業生産能力は大きな飛躍を遂げ、農民の収入は2010年と比べて2倍以上になり、農村の民生は顕著に改善され、農村の姿は一新された。貧困地区には天地を覆すような変化が生じ、中華民族を数千年間にわたり悩ませてきた絶対的貧困という問題の解決において歴史的成果を収めた」とした。
過去百年間なかった世界情勢の大変動を前に、会議は、「農業基盤をしっかりと安定させ、『三農』の基礎をしっかりと守ることは、情勢の変化に適応し、新たな局面を切り開くための基盤を安定させる『バラスト』となる。新発展構造を構築し、内需拡大を戦略の基点とする。農村は大きな空間を有しており、大いに力を発揮することができる」と強調した。
貧困脱却の難関攻略戦に勝利を収めた後、中国は郷村振興を全面的に推進する。これは「三農」政策の重点の歴史的シフトだ。これについて、会議は、「引き続き貧困脱却の難関攻略の成果を郷村振興と効果的にリンクさせ、再貧困化を防ぐための動的なモニタリングと支援の制度を整え、貧困化・再貧困化しやすい人々に対して常態的な見守りを実施し、居住地移転後の支援を強化し、様々なルートで雇用を促進するなどして、貧困脱却の難関攻略の成果をしっかりと守る」とした。
さらに会議は、「中国は貧困脱却の難関攻略の目標・任務達成後、貧困から脱却した県に対して、貧困脱却の日から5年間の移行期を設けることを決定した。移行期間には主要な支援政策の全体的安定を保つ。現有の支援政策について項目ごとに分類・最適化・調整を行い、資源を集中させた貧困脱却の難関攻略への支援から郷村振興の全面的推進への穏やかな移行を段階的に実現する」とした。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年12月30日