選手の表彰などを行うプロ野球コンベンションが4日、札幌ドーム(札幌市豊平区)で開かれた。これまでは日本野球機構(NPB)の関係者だけが集まり、ホテルなどの室内で行っていたが、プロ野球改革の一環としてファン参加型のイベントとなった。
最優秀選手賞(MVP)の金本知憲選手(阪神タイガース)や優勝監督賞のバレンタイン監督(千葉ロッテマリーンズ)らが次々と表彰され、そのたびに大きな拍手が沸いた。しかし、地元・北海道の出身選手や北海道日本ハムファイターズからの受賞はなし。札幌市西区の主婦、高橋小代子さん(44)は「良い試みだと思うが、ファイターズの選手が表彰されないので残念。来年はひいきの小笠原道大選手が三冠王になり、喜ぶ姿を見られるように応援を頑張ります」と話した。
ファンは、5日に札幌ドームで行う「ベストプレーヤーマッチ」(甲子園出場組と未出場組の試合)のチケット購入者のみが参加できる。バックスクリーン下に特設ステージを設置し、SS、S席のチケット購入者はグラウンド上の席で間近に観覧。A席チケット購入者には飲食ができる内野席が用意された。
ファンの参加は初の試みだったが、一般の入場者数はわずか7000人。グラウンド席、内野席ともに空席が目立った。内野席で観覧した同市南区の北海学園大1年、田中健太さん(19)は「もっと選手と身近に接することができると期待していたので、少しがっかり。入場対象を外野チケット購入者まで広げたら、もっと会場が盛り上がったと思う」と注文を付けた。【芳賀竜也】