宮城県大河原町で05年9月、民家が全焼し一人暮らしの無職、沼田和彦さん(当時57歳)の遺体が見つかる火災があり、別の窃盗容疑などで逮捕、起訴された県内の無職男(57)が沼田さん殺害を県警に供述していることが分かった。男は殺害を認めた後自殺を図ったが一命を取り留め、県警は容疑が固まり次第、再逮捕する方針。
調べでは、火事は05年9月21日午前2時45分ごろ発生し、木造2階建て同住宅と隣接する木造2階建て民家の2棟計313平方メートルを全焼した。沼田さんに煙を吸い込んだ形跡がなく、20日朝ごろには死亡していたことが司法解剖で分かった。
男は、沼田さん死亡直前の同19日午前、沼田さん名義のカードを使い、約4回にわたり同県角田市の金融機関の現金自動受払機(ATM)から現金計180万円を引き出した窃盗容疑で逮捕、起訴されている。県内の知人への昏睡(こんすい)強盗罪などでも起訴された。男は沼田さんと同郷の古い知り合いだったという。【伊藤絵理子、豊田英夫】