民主党が「予算の組み替え」を宣言するなか、財務省では例年なら本格始動しているはずの予算編成がストップした状態となっています。
自公政権時代、霞が関の秋は「予算の季節」。9月に入ると財務省主計局は、説明に訪れる各省庁の官僚たちであふれかえるはずでした。
ところが、民主党が予算の組み換えを宣言しているため、今年は説明に訪れる官僚の姿は全く見当たりません。例年なら廊下に並べられる椅子も隅に置かれたままです。
民主党からは新しい予算編成についての具体的な指示はなく、財務省での編成作業は完全にストップしています。
さらに民主党は、自民党が景気対策として補正予算に盛り込んだ46の基金への支出4兆3000億円分について待ったをかける方針で、財務省幹部は困惑の色を隠せません。
「すでに基金に支出が済んでいるものも多くて、どれだけ戻せるかを調査するだけでも膨大な作業になる」(財務幹部)
「新しい政権をスタートするまで、大きな決定は待つようにとお願いする」(民主党 岡田克也幹事長)
子ども手当や農家の個別補償など、今回の概算要求に含まれていない項目は今後改めて提出される見通しで、霞が関では手探りの作業が続きそうです。(02日17:10)