アメリカの失業率が10%を超える中、オバマ大統領が雇用創出の知恵を絞ろうと経営者らを集めた「雇用サミット」を開催し、雇用対策への取り組みをアピールしました。
「私が関心があるのは、今すぐ企業が雇用創出できるよう行動することです」(オバマ大統領)
オバマ大統領は3日、ホワイトハウスにグーグルやボーイングなどの大企業から中小企業に至る経営者、それに地域、労働組合の代表など130人を招いて雇用創出のためのアイデアを聞く、いわゆる「雇用サミット」を開催しました。
これは直近の失業率が10.2%にも達する中、政権の雇用対策の取り組みを強調するためで、オバマ大統領自ら閣僚と共に分科会にまで出席し参加者の声に耳を傾けました。
アメリカの景気は回復に転じたとはいうものの、その足取りは期待を下回り、世論調査によれば雇用に懸念を持つ人は65%とここに来て逆に増えてきていて、オバマ政権は雇用が支持率に大きな影響を及ぼしているとみています。
「予想どおり緩やかな経済成長が続くとしても、失業率はしばらく高い水準のままでしょう」(FRB=米連邦準備制度理事会 バーナンキ議長)
この日、議会で証言した中央銀行のトップのバーナンキ議長は、当面、失業率が高止まりするとの見方を示していて、わずか2時間のフォーラムでも大統領の努力をアピールしなければならないほどに、オバマ政権が危機感を募らせていることをうかがわせています。(04日11:44)