東京都内の公立保育園で非正規として働く職員の割合が4割を超えることが14日までに、明星大(東京都日野市)の垣内国光教授らの調査で分かった。年収は200万円未満が8割に達し、うち100万円未満も4割超に上った。
垣内教授の研究室が2013年、都内の62市区町村を対象にアンケートを実施し、31自治体が回答した。また、公立保育園で働く非正規職員約3600人も調査した。
非正規職員の割合は全体で44.7%を占め、23区外では70.8%に上る自治体もあった。
非正規職員へのアンケートでは、今後、雇用契約が更新されなくなる不安を感じているかとの質問に対し、「大変不安」「不安」「やや不安」を合わせた答えが5割を超えた。「不安はない」は16.5%しかなかった。
垣内教授は「公立でも非正規雇用が進み、労働環境が悪化している。非正規職員は低賃金で、仕事もきついため保育士不足につながっている」と指摘する。
東京都の舛添要一知事は「(都は)非正規を正規化することを大きな政策目標に掲げている。公立保育園でも、現場の市区町村とよく話をしながらそういう方向で努力したい」としている。〔共同〕