高島屋京都店(京都市下京区)と成城石井梅田店(大阪市北区)は15日、販売したうどんの商品に縫い針が混入していた可能性があると発表した。ともに京都市の製麺会社「薬師庵」が製造。同社の商品には縫い針の混入が相次いでおり、下京署などが偽計業務妨害の疑いで関連を調べる。
高島屋京都店によると、うどんの生麺のパックに長さ約3.7センチの縫い針1本が混入していたと、京都府向日市の女性から13日に届け出があった。製造元や購入先の違う麺と混ぜて調理し、口に入れた際に見つかった。けがはなかった。
高島屋京都店では薬師庵の生麺を8日以降、約1400個販売。13日以降の販売を中止し、購入客に注意を呼び掛けている。下京区では8日と10日にも大丸京都店や藤井大丸で、薬師庵の生麺パックから縫い針が計3本見つかっている。
一方、成城石井梅田店によると、女性客から「鍋焼きうどんのかき揚げに縫い針が混入していた」と14日に届け出があった。長さ3.5~4センチほどで、けがはなかった。
同店によると、麺や具材が入っていて直接火にかけられる商品で、入荷後、5個販売。薬師庵の商品はすべて中身を確認したが、ほかに混入は見つからなかった。
薬師庵によると、製造過程では金属探知機にかけており、針の混入を防ぐことができる。担当者は「お騒がせして申し訳ない。管理態勢を強化する」と話した。〔共同〕