【NQNニューヨーク=古江敦子】26日の米株式相場は小安く始まった。午前9時35分時点のダウ工業株30種平均は前日比25ドル69セント安の1万8198ドル88セント、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は同1.016ポイント安の4966.121だった。ダウ平均は前日に過去最高値を更新するなど相場が総じて水準を切り上げており、目先の利益を確定する売りが出やすかった。
朝方発表の米経済指標は強弱が入り交じる内容となり、現時点で相場の反応は限られている。1月の米耐久財受注額が前月比2.8%増と伸び率は市場予想(0.6%程度の増加)を上回った。新規失業保険申請件数は前週から増えた。1月の消費者物価指数(CPI)は同0.7%低下し、低下幅は市場予想(0.6%低下)より大きかった。
原油先物相場の下落を受け、シェブロンやエクソンモービルなど石油大手が売られている。建設機械のキャタピラーや半導体のインテルも安い。金融大手のモルガン・スタンレーが下落。住宅ローン担保証券(MBS)の不正販売問題に関連した和解金の積み増しが明らかになり、収益を押し下げるとの懸念から売られた。
一方、米証券取引委員会(SEC)への提出資料でクラウド事業への投資拡大を示したIBMには買いが先行した。マーケティング支援大手のセールスフォース・ドット・コムが大幅高。前日夕に発表した四半期決算で大幅な増収となり、これを好感する買いが入った。