政府は10日、2月末時点の国債発行残高のうち日銀が保有する比率が高い上位10銘柄を開示する答弁書を閣議決定した。最も比率が高かったのは2005年12月発行の物価連動国債で、日銀の保有比率は77.1%にのぼった。長期国債では昨年3月発行分の68.5%が最高だった。市場では日銀の大規模な買い入れで流動性が低下しているとの指摘がある。
答弁書は民主党の大久保勉参院議員が2日に提出した質問主意書に答えたもの。日銀が銘柄ごとの上限比率を設定しているかについては「日銀の自主性を尊重する」として回答を控えた。
日銀は昨年10月に国債の買い入れペースを年間50兆円から80兆円に拡大する追加金融緩和を決定した。15年末には発行済み国債の3割を日銀が保有する見通しになっている。