【ワシントン=共同】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル電子版は3日、複数の米高官の話として、米国防総省が1月中旬に新型の特殊貫通弾(バンカーバスター)の投下実験を行ったと報じた。これまでで最大の特殊貫通弾で、防御を固めたイランの地下核施設を破壊する能力があるとしている。
オバマ政権はイラン核問題の外交解決を目指しているが、協議が破綻した場合の軍事行動の可能性を排除していないことを示す狙いがある。
ミズーリ州の空軍基地から飛び立ったB2爆撃機が、米国内で新型貫通弾を投下した。具体的な場所は不明。
従来の貫通弾は、防御を固めた地下施設は十分に破壊できないとみなされ、新型弾が必要とされたという。米高官は、今回の投下実験の結果を受け、地下施設破壊に自信を示しており、実験は成功だったとみられる。
イラン核協議は2日に枠組み合意に達したが、イランと対立するイスラエルやサウジアラビアが警戒感を表明した。オバマ大統領は同日、合意の意義を強調する一方、外交交渉が失敗すれば「あらゆる選択肢」を検討する考えも示した。